生姜は東洋の香辛料と思われがちですが、実は古代ギリシャ人も薬として利用していました。東南アジア原産で、世界中の熱帯地方にもたらされました。カレー粉に含まれる香辛料のひとつターメリック(ウコン)は、しょうがの仲間です。
種類
しょうがの薬用部位は根茎にあります。
■ 生姜(しょうきょう):
生のしょうがのことで、健胃、解毒、解熱、鼻づまり、鎮咳、吐き気止めなどに効くといわれます。
■ 干生姜(干姜):
生のしょうがを干したもののことです。
■ 乾姜(かんきょう):
しょうがを蒸してから乾燥させたもののことで、体の新陳代謝を活発にし、保温効果を高め、風邪、腹痛、下痢をはじめとして、冷え性や夜尿症にまで効果があるといわれます。
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成分 |
- 芳香性精油(ジンゲベレン、ジンギベロール、シネオール、シトラール、カンフェン)、辛味成分のジンゲロール(ジンゲロン)とジョウガオール、ビタミンB、C、Eやカルシウム、カリウム、マグネシウム、リン、亜鉛などのミネラルが含まれています。しょうがの芳香は、ジンギベレン、フェランドレン、シトラールなど数多くの精油成分によります。しょうがのさわやかな香りは、柑橘系の香りを持つシトラールが、関係しています。
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ジンゲベレンには健胃、解毒、消臭、コレステロール低下、血圧降下作用があります。
ジンゲロールには殺菌、殺虫、消臭、血管拡張や平衡感覚の調節作用があります。
しょうがは、加熱すると、ジンゲロールからショウガオールに変化します。ジンゲロールには、大腸ガンを抑える作用があることが、最近の研究でわかってきました。また、ジンゲロンには、腸チフス菌やコレラ菌などに対して、強い殺菌力のあることもすでにわかっています。
その他下記のようにいろいろな効能があります。
■血行を良くし体を温め、冷え性を改善
■発汗作用、解熱効果
■二日酔い、つわりの吐き気を緩和
■胃液の分泌を促し食欲を増進、消化を改善
■血圧改善
■のどの痛みをやわらげ、咳を鎮静
■殺菌効果、食中毒の予防
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